京都洛中ロータリークラブ

2022-23年度 尾賀康裕ガバナー【ガバナー賞応募事業】

バリ島北部の貧困な村に対する『衛生的な井戸水の確保』

プロジェクト名
バリ島北部の貧困な村に対する「衛生的な井戸水の確保」事業
実施期間
2022年08月01日〜2023年03月18日
実施場所
インドネシア バリ島北部
応募部門/事業
感動・感激部門 感謝部門

京都洛中RCには「洛中桐田奨学会」というクラブ独自で海外からの留学生を対象とした奨学金事業をしており24年目を迎えました。
2023年3月までお世話した奨学生は、インドネシア バリ島の出身の学生でした。
2018年4月に奨学生になって以来、ロータリーを理解し、奉仕に対して学び、自分にもできることを考える様になっておりました。
奨学金から毎月5千円を貯金し、母国に帰国した際、小学校にスポーツ用品を寄贈したこともありました。

今年度が始まる前、奨学生が地元の地域は水に困っていること、不衛生な水のために老人や子供が病気になったり時には命を落とすこともあること、奨学金を貯金しいつか井戸水をくみ上げて簡易的な飲み水の装置を設置したいと話してくれました。

当クラブは、現地の状況を聞き、生活用水として衛生的な水を確保することが必要だと思いました。
また、奨学生として受け入れた縁もあり、奨学生の母国、ご実家の地域で奨学生と共に事業を行うことは、当クラブの奨学金制度の意義も高めることができると考えました。

バリ島北部のパンジャールアサム村の村長さんに話をもちかけ、井戸設置までは当クラブが行い、設置後は村の資金で管理運営をしていただくことで話がまとまりました。
さっそく、ロータリー財団補助金を申請し、出来る限り長く使用できる井戸を作ることを計画いたしました。
2022年8月に視察団を結成しバリ島へ渡り、村長さんと相談しました。
2023年1月に水脈までの穴掘り、2023年2月上旬には湧水が出たという連絡があり、3月上旬に井戸水汲み上げ設備が完成いたしました。
3月15日~21日までバリ・プロジェクト贈呈式団を結成し、会長、幹事始め担当理事、担当委員長、その他会員およびご夫人、京都洛中RAC会員、奨学生の約20名が贈呈式に参加いたしました。
贈呈式では、地元の大人や子どもたちに出迎えていただき、地元でとれた里いも、とうもろこしを茹で、ヤシの実にストローをさして歓迎していただきました。

井戸が出来たことで、女性や子供たちが、遠くまで水を汲みに行かなくてもよくなり、衛生的な水をあらゆる生活用水として使用することができるようになりました。
これまで水を汲みに行っていた時間を労働や学業に費やすことができ、地域の活性化にも繋がることになります。

観光地である南部のバリ島とは違い、北部は田舎で、小さい村が点々と形成されている地域でした。
近隣の村の方もこの井戸を利用することができるということでした。

ロータリーの重点分野の一つである「水と衛生」について、この事業を通じて改めて重要性を痛感いたしました。

設置した井戸水くみ上げ場
左奥より井戸水をくみ上げ、写真のタンクに水を溜め、手前2つの蛇口で水を提供いたします。

贈呈式

村人から歓迎されている様子

贈呈式
テープカット後、野崎会長とパンジャー・アサム村の村長さんと乾杯。
野崎会長のお腹を心配致しましたが大丈夫でした。

贈呈式
歓迎して集まってくれた村の人たち

贈呈式
集合写真