京都中ロータリークラブ

2024-25年度 中本勝ガバナー【ガバナー賞応募事業】

100冊の手づくり絵本

プロジェクト名
100冊の手づくり絵本
実施期間
2024年07月31日〜2024年11月24日
実施場所
ゼスト御池 河原町広場、ウイングス京都 ほか
応募部門/事業
「より大きなインパクト」を与えた事業 「参加者の基盤を広げた」事業 「参加者の積極的なかかわりを促した」事業

2024年11 月 24 日(日)京都市中京区の「ゼスト御池 河原町広場」、人々の描いた色とりどりの物語が一堂に会しました。京都中ロータリークラブと一般社団法人いろどりあつめがタッグを組んだ『100冊の手づくり絵本』プロジェクトは、子どもから大人まで誰もが「自分らしい一冊」を通じて自己表現し、互いの想いを交換し合うイベントです。

プロジェクトの発端は、「ありのままの自己肯定感を育む場をつくりたい」というシンプルな思いでした。当クラブの家族を初めとして、洛友中学校の生徒や地元フリースクール、カルチャー講座のメンバーなどが、それぞれのテーマで絵本を手づくりしています。画用紙に刷り込まれた一筆一筆には、その人だけの記憶や夢が映し出されています。当日は、その100作品すべてを広場に並べ、来場者は原画に触れながら作者のストーリーに心を寄せました。

原画展示と並行して、新たな鑑賞体験を生んだのがショート動画上映です。選ばれた10作品は、実行委員会の手でデジタル化され、大型スクリーンに次々と映し出されました。アナログの温もりある手描き絵本が、映像になることで一段とダイナミックに生き生きと動き、子どもたちの「わあ!」という歓声を呼びました。このハイブリッド体験は、「絵本って、読むだけじゃない。創って、見せて、感じるものなんだ」という新しい気づきを人々にもたらしたようです。

さらに、プロジェクトのもう一つの目玉は、地元和菓子店とのコラボレーション。手づくり絵本の表紙やキャラクターをモチーフにした創作和菓子を100個限定で販売したところ、開始からわずか2時間で完売。和菓子を口に運ぶごとに「これは○○ちゃんの絵本!」などと笑顔が広がり、文化と地域経済をつなぐ新たな可能性を示しました。

会場は地下鉄の駅の近くのショッピングモールで数多くの人が行きかっており、当日の来場者は約300名以上にのぼったと思われます。会場内では、親子連れが並んで熱心に鑑賞していたり、初めて出会った参加者同志が作品を通じて会話を交わす姿が見られ、マルチジェネレーションの交流が自然に生まれていました。出展者からは「自分の物語を形にできたことが、自信につながった」「他の人の絵本を見て、自分ももっと挑戦したくなった」という声が多く寄せられ、自己肯定感の醸成にも確かな手応えを感じています。