鯖江ロータリークラブ、10月14日〈金〉第2774回例会卓話には、鯖江市伝統野菜等栽培研究会 会長 徳橋 岑生様にお越しいただき「よみがえった“ 吉川ナス”」をテーマにお話しいただきました。鯖江市で生産されている「吉川ナス」は、今年、農産物など地域ブランド品を保護する国の「地理的表示(GI)」に登録されました。北陸で登録されたのは初めて。「GI」は地域で長年培われた生産方法や気候、風土、土壌などの生産地によって、高い品質と評価を得ている産品の名称(地理的表示)を知的財産として保護する制度。国が品質にお墨付きを与えることで偽物の流通を防ぐのものです。
吉川ナスは千年以上の歴史があり、昭和初期には関西方面に出荷されたが、品種改良されず、水を多く使うなど栽培が難しく、収量が少ないため栽培農家が減少。しかし、徳橋様はじめ農家の有志で、平成21年に同市伝統野菜等栽培研究会を結成され、栽培農家から種を譲り受けて再興されました。年間約1万2千個(27年)を出荷しているそうです。この吉川ナスは丸形で皮が薄く、煮崩れしにくい。油との相性が良く、甘くとろけるような味わいが特徴です。近年、味と品質が東京の一流レストランなどで評価されています。
徳橋会長様はじめ、生産者の皆さまの吉川ナス、鯖江の伝統を守り続けていただいているお取組みに改めて感謝と敬意を表し、「GI」登録を契機にますますご発展されることを心からお祈りしています。