2015年に国連で2030年にむけて、経済・社会・環境面で人間、地球及び繁栄のための行動計画として17の目標と169のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs)」が掲げられました。日本でも2020年の東京オリンピックにはもちろんの事、さらに、2025年の万博にむけてもSDGs関西発の新風が吹こうとしています。
わが社にとりましての始まりは、御得意先様でありますパナソニック㈱の社員食堂が地球環境にやさしいメニューとして、サステナブル・シーフードを使った料理を社員に提供したいということでした。そこで、㈱中谷食品もその提案を一緒に考えることとなりました。
今日はその取り組みについてお話ししたいと思います。
17の目標
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなにそしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
サステナブル・シーフード とは?
サステナブル=持続できる
未来にも魚を食べ続けていくことができるように、魚の獲り過ぎや自然を傷つけることが起こらない方法でとれた魚からできた食べ物を「サステナブル・シーフード」という。
水産資源と環境に配慮して獲られた天然の水産物の証がMSC、環境と社会への影響を最小限にして育てられた養殖の水産物の証がASC。
2015年に国連で、経済・社会・環境面で国際目標として採択された「持続可能な開発目標」があります。
2030年までの達成をめざす17の項目があり、14番目の目標「海の豊かさを守ろう」では、水産資源の保全が謳われています。
MSCとは?
サステナブル・シーフードは大きく「天然」と「養殖」に分かれます。このうち「天然」によるものがMSC(海洋管理協議会)の認証を取得した漁業で獲られた水産物です。
MSCは1997年に設立された、持続可能な漁業の普及に取り組む国際NPOです。本部はイギリスのロンドンにあり、日本事務所は2007年に設立されました。
現在、日本でMSC漁業認証を取得しているのは3漁業4魚種です。
加工等された最終製品には下記のラベルが印字等されています。
ASCとは?
養殖による水産物もMSCと同様に認証する仕組みがあります。ASCはWWF(世界自然保全基金)とIDH(オランダの持続可能な貿易を推進する団体)の支援のもと、2010年に設立された、独立した国際的な非営利団体です。
加工等された最終製品には下記のラベルが印字等されています。
CoC認証とは?
MSC認証・ASC認証を取得した漁業者・養殖者による認証水産物を消費者のもとに届けるために必要な認証です。
流通・加工工程の中で、認証水産物とそうでない水産物が混じらないように製品がたどってきた経路をさかのぼることができるトレーサビリティを確保する仕組みがCoC認証です。
CoCはChain of Custodyの略で「加工・流通過程の管理」を意味します。
子供達にむけての 海のお魚を守るお話 から
※魚はたまごをうんでしぜんにふえていくものですがみんなが食べている世界の魚たちは、
この40年で半分にへってしまいました。
その理由は、魚がふえる数よりも、たくさんとりすぎるということ。このままでは魚がいなくなって、もうたべられなくなってしまうかもしれません。
だから、魚がいなくならないようにルールを決めてとることが大切です。
MSCの「海のエコラベル」は、海を大切にして、ルールを守ってとられた魚につけられているのです。
環境にやさしい
「MSC認証漁業」とは?
- 魚をとりすぎないようにする
- 魚や生き物のすみかを守る
- 決まりをしっかり守る
という未来の豊かな海のために考えられた3つのルールを守る漁業のことです。
そして加工・流通・小売までのすべての過程で他の水産物とまざらないためにCOC認証が必要となります。MSC認証・ASC認証の水産物が製品となるまでの過程でCoC認証を取得していない業者を経た場合はMSCやASCのラベルを付けて販売することができません。
㈱中谷食品はMSC CoC認証とASC CoC認証のどちらも2018年10月に取得しました。私たちは、サステナブル・シーフードの食材を通して、安心、安全でおいしいを追求し、すべての人の健康を守る企業でありたいと思っています。
また、17の目標の中には食を通して取り組まなければならない課題がたくさんあります。これらのことを深く知り行動をおこすことにより、社会の一人ひとりひとりが、持続可能な社会をめざす努力のきっかけになればと思います。