２年目には主に修士論文の研究に従事していました。植物の根から分泌される有機物がどれだけ効率よく土壌微生物により分解され土壌有機物を形成するのか、というテーマで研究を行っていました。農地の土壌有機物を増やすことは、気候変動の緩和と農業生産の維持・向上に貢献すると考えられており、その実現のために土壌有機物の形成過程の理解を深めることを研究目的としていました。充実した研究設備、国際的環境の中、多くの専門的知識を持つ指導員たちのもとで１年間研究できたことはとてもよい経験となりました。修士課程修了近くには研究成果を学会で発表する機会をいただき、卒業後の現在は科学誌に投稿するための原稿を執筆しています。

２年間の留学を足掛かりに、これから博士課程で研究をする機会を掴むことができました。環境と農業にまたがる分野での研究を続け、持続可能な農業生産の実現に寄与できるよう、これからも研鑚を積んでいきたいと思います。